くー社長の朝礼　１３歩目

 

今から約8年ほど前に

王様のレストランという

ファミレスをやっていました

 

そのお店の中での出来事です

 

僕は店長をしていた訳ではありませんでしたが

なかなか数字が上がらないレストランに

結構入り込んで一緒にやっていました

 

どうしたら盛り返せるのか

開けたことが失敗だったのか

模索していたし

さらに

ここで閉めたら、借金だけが残るという

状況だったので

 

そのことばかりに気を取られていました

 

そんな時

ガランと静まり返った店内に

1組の家族連れが来店されました

 

お父さんお母さんと息子さんの

3人家族です

 

ファミレスの手作りバージョンという

コンセプトだったので

ハンバーグとかステーキ、パスタなど

洋食が主なメニューでしたが

 

その家族連れは

ハンバーグに海老フライのコンビとか

パスタにその他のアラカルトをつけるとか

若いパパさんママさんでしたが

結構高い客単価のご注文をして下さったのです

 

向かい合わずに

お子さんの両隣に座って

お子様を囲んで

楽しく話している家族でした

 

売上に苦しむ僕は

あぁ有難いと感じつつも

楽しそうにしていたから

特に歩み寄ることもなく

 

遠くから

幸せそうな家族を

眺めていました

 

いざ、お会計が入り

キャッシャーのところで

お客様が1万円札を出されて

その後、お釣りをお返しして

お見送りの流れとなります

 

お見送り後

僕は他にお客様もいなかったので

1万円をキャッシャー横に

一旦置いていたので

それをレジ内にしまおうと

取った時に

1万円の下から、ひらひらと

紙が落ちてきました

 

 

※実際の紙

 

なんだろう！？と

紙を拾いあげると

 

それは銀行明細でした

 

取引時間を見ると

さきほどの家族がご来店される

ちょっと前の時間です

 

そして

残金を見てしまったとき

僕は衝撃を受けました

 

残金が2万円ちょっとだったのです

 

すぐに返すために走るか考えましたが

これを渡されてもどうか？と考えて

いったん預かって、連絡があったら

お渡ししようと判断しました

 

その後連絡はなく

 

僕は、その紙を財布にしまって

今後自分が今日のことを忘れないよう

保管しておくことにしました

 

通帳の残金から考えても

その日レストランで使用した額は

本当に割合的に大きいものだったから

 

そんな大金をはたいて

うちを選んでくれたのに

何で俺は

自分の心配していたのか！？

 

たった1組しかいなかったのに

あのお客様に満足は提供できたのだろうか？

残金を考えると

総資産３分の１を使ってくる価値があったのか！？

色んな憶測が飛び交います

 

もしかしたら

息子さんがお誕生日だったのかもしれません

店内に走っていた列車を見せたかったのかもしれません

それすら何も気づけていない自分

 

本当は別でお金を持っているかも

しれないということもどうでもよくて

 

最終的に

お客様の状況を勝手に想像して

それに対して、ちゃんとサービスできたか

不安になっている自分に

とても嫌な気がしたのです

 

僕がどうしてもレストランをやりたかったのは

僕にとってファミリーレストランが

夢の国だったからです

 

僕は父親が遠洋漁業で

ほとんど家にいなかったので

小さい頃、外食の経験がほとんどありません

 

そんな中

連れて行ってもらった

ファミレスは

僕にとって遊園地で

入口にレジがあって

その後ろに、おもちゃが

積み上げているのを見るだけで

心からドキドキしました

 

ハンバーグにフライドポテト

トマトスパにアメリカ国旗

 

今の子供たちにとって

冷凍食品ではない

手作りのファミリーレストランを

夢の国として提供したいと思っていました

 

僕はその想いを忘れて

お金の心配ばかりしていたのです

 

その教訓は今でも僕を支えてくれているのです

 

今日はくーさんの

戒めを皆さんと共有させてもらいました

 

僕らには僕らの人生背景があるように

お客様にもそれぞれの人生背景があります

それを全部知ることはできませんが

僕らにとって

数えきれないほど提供する料理でも

お客様にとっては

本当にその１つが悩んで悩んで

選ばれた１つかもしれません

 

皆さんも外食に行ったら

どれを食べようかあれこれ

考えるの楽しいですよね！！

 

また

接客も同じことだと思います

 

お客様は貴重な時間とお金を使って

選んで下さっています

感謝以外にありません

 

感謝の反対は

当たり前と思う事

 

忙しい日が続くと

お客様が来て下さるのが

当たり前になりがちです

 

そんな時は

選ばれることの

有難さ、豊かさ

思い返しましょう！！

 

東家二日市店　　りなちゃん

 

 

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